GPD Pocket 4 / HX 370搭載モデルのレビューをチェックしてみた。

GPD Technology社が手掛ける最新のUMPC(超小型ノートパソコン)、GPD Pocket 4 HX 370 搭載モデルが発売されました。

HX 370を搭載したUMPCの中でも、ゲーム用のハンドヘルド型ではなくクラムシェル型の本機はUMPCにキーボードを求めるユーザーには貴重な選択肢になりそうです。

製品の概要

GPD Pocket Win 4はGPD社が出すUMPCで、以下の3モデルが展開されています。

  • AMD Ryzen 7 8840U / メモリ16GB / SSD1TB
  • AMD Ryzen AI 9 365 / メモリ32GB / SSD1TB
  • AMD Ryzen AI 9 HX 370 / メモリ64GB / SSD2TB

UMPCとはウルトラ・モバイルPCの略で、要はものすごく小さいノートPCということです。

その他の仕様

基本的に、CPU / メモリ / SSD以外の仕様は共通になっています。主な仕様のみ列挙します。

  • ディスプレイ: 8.8インチ
    解像度2560×1600
    リフレッシュレート144Hz
    10点マルチタッチ
  • 重さ・サイズ: 206.8×144.5×22.2mm、約770g
  • ポート類:
    • Type-C ( USB 4 / USB 3.2) 計2ポート
    • Type-A( 3.2 / 2.0) 計2ポート
    • HDMI 2.1 × 1
    • RJ45(LAN)ポート
    • イヤホンジャック
    • microSDカードスロット(交換モジュール部で、別売りの4G LTE / KVM / RS232に交換可能)

レビューチェック

海外のレビューサイトです。

性能に関しては『HX 370 CPUを搭載しているので他のノートPCよりは早いが、同CPUを積んでいるPCと比べるとアンダークロックされているので少し弱い。また、ゲーム中はファンノイズが大きくてバッテリーの持ちも悪いのでゲームには向いていない』とのこと。

キーボード&マウスに関しては『キーボードは慣れるまで時間がかかる。タッチパッドは問題なく動作するが、クリックは左側にあるため両手を使う必要がある。マウスを外付けしないなら画面タッチを利用した方がいい』という評価でした。

ディスプレイに関しては『リフレッシュレートとDPIが高く、前モデルから明らかに進化している。光度も直射日光の下でない限りは十分な明るさを確保している』という評価でした。

全体的には『小さいことが起因で残念なことはあるが、それを除けば完成度は高い』というところでした。


GPD Poketを外出時の執筆用の端末とする人の記事です。記事もGPD Pocket 4で書かれています。

全体的に使い心地に絞ったレビューで、『クセが強い配列なのは間違いないがキータッチは悪くなく従来モデルより改善されている』『タッチパッドは遠く、手前につけて欲しい』という感じでした。

処理能力やディスプレイは優秀で不満がなく、総じて満足度は高いという評価でした。


海外のレビュー動画です。40分超えの詳細なレビューでした。

主だったところを抜粋すると

  • 筐体は金属製で高級感があるが、すぐに拭き取れるとは言え指紋等で汚れやすく、黒なので目立つ。
  • キーボードは特殊なレイアウトであることを除けば、バックライトが付いていたり打ち心地は悪くない。
  • トラックパッドが右上にあるのは使いづらいし、おまけにゲームもしづらい(Bluetoothコントローラーを持ち運ぶなら全く問題ない)
  • ディスプレイは基本的に問題ないが、最大光度が若干低く、屋外で使うには厳しいものを感じる
  • タブレットモードは悪くないが、iPadよりかなり重いので持って使うのではなく、テーブルの上に立てかけて使うのがメインになる。
  • ゲームに関してはAAAタイトルになると弱くなる。バッテリーはゲームによるが1〜4時間程度しか持たない。
  • スピーカーは不満はなく、バランスが取れたステレオが感じ取れるスピーカー。不足は感じない。

という感じでした。

レビューまとめ

全体的にはキーボードに関しては肯定的なレビューが多かったです。クセが強い配列なのは間違いなく、慣れるまで時間がかかるという意見は多かったですが、そこは織り込み済みというか、UMPCを買う上の宿命として諦めた上で、それでもキータッチは良いという意見が多かったです。

タッチパッドは不評気味で、遠い位置にあり、さらにクリックボタンが分離しているせいで両手を使わないといけないという点が目立ちました。

CPUに関してはダウンクロックされているので同CPU搭載モデルと比べると処理が低下しているが、それを置いたとしても元が強力なモデルなので、総じてノートPC全体としてみてもかなり上位に食い込むレベルとのこと。

同時にGPUなども強い機種ですが、ゲームに関しては(特に)AAAゲームはバッテリーの持ちが厳しいという意見が目立ちました。軽めのゲームなら、コントローラーと合わせると外出先で遊べるので良い、という意見も多かったです。

UMPCというジャンルはある程度の不便も承知で買う機種だと思っていますが、レビューをしている人もそれは織り込み済みで、総じて全体的な完成度は高いと高評価でした。

GPDはUMPC業界の先駆者であり、本製品も高い完成度と高評価でした。CPUも今までとは一線を画すレベルなので、高価ですがその分長く使えそうな製品です。