ZOTACからRTX 5060Ti搭載ミニPCが発表!

ZOTAC MAGNUS EN275060TCは、ZOTAC(ゾタック)から登場したミニPCです。

モバイル向けCPUのIntel Core Ultra 7 255HXと、デスクトップ版GeForce RTX 5060 Tiを組み合わせたモデルになります。

仕様

  • CPU:Intel Core Ultra 7 255HX
  • GPU:ZOTAC GAMING GeForce RTX 5060 Ti (16GB)
  • メモリ:16GB DDR5(最大96GB、換装可)
  • ストレージ:1TB M.2 NVMe SSD(空きスロット:1基、PCIe 4.0 x4 / SATA対応)
  • ポート(前面):
    USB-A 3.2 Gen 2 × 1
    Thunderbolt 4 × 2
    3.5mmオーディオジャック
  • ポート(背面):
    USB 3.2 Gen 2 ×4
    2.5Gbps LAN ×2
    HDMI 2.1b ×1
    DisplayPort 2.1 ×3
  • 通信:Wi-Fi 7 / Bluetooth 5.4
  • サイズ:210mm x 203mm x 62.2mm

CPUは Intel Core Ultra 7 255HX を搭載。Passmarkスコアで49,734です。これはハイエンドクラスに位置する性能で、デスクトップPCに匹敵します。

一応、Core UltraですのでNPUを搭載しているモデルになりますが、性能は13 TOPSなのでCopilot+の認証を受けれるほどではありません。

GPUはデスクトップ版RTX 5060 Tiを搭載。Passmarkスコアは22,772。現行なら十分上位な性能です。

多くのミニPCと比較すると、デスクトップ版GPUを搭載していることが最も大きいでしょう。

特にVRAM 16GBは魅力的で唯一無二です(まぁVRAMという括りだけで見ればRyzen AI MaxのようなiGPUと共有メモリ96GBのような組み合わせはあるのですが、RTXシリーズでVRAM8GBを超える構成は今回が初のはずです)

VRAMはゲームの処理などにも有力ですが、動画のレンダリングや、それこそAI処理においては多い方が有利な場面もあります(局所的な話をすれば、GPUの処理速度よりもVRAMの容量の方が大事、という場面もあります)

というわけでミニかつ性能も最高峰で、かつ信用できるブランドのPCが欲しいという人には向いているでしょう。

Thunderbolt 4や2.5GbE LAN×2、Wi-Fi 7対応など、拡張性も非常に高く、外付け機器をつないでの運用にも柔軟です。

Minisforum G1 Proとの比較

ミニPCという括りで見ると、この間紹介したMinisforum G1 Proが非常に近いです。大雑把に比較すると…

  • CPU性能:G1 Proの方が上(AMD Ryzen 9 8945HX)
  • NPU性能:G1 Proの方が上(39TOPS)
  • GPU性能:本製品の方が上(向こうは RTX 5060 (8GB))

まぁ最近のトレンドとしてはCPU性能は上位クラスであれば実用面で差が出ず、上位帯になるとGPU性能の方が重要になってくるので、「どっちの方が性能が上ですか?」と聞かれると本製品の方が上かな〜となります。

ただしMinisforum G1 Pro の(ベアボーンでない)組み込み済みのモデルはメモリ32GBで、こちらは16GB。十分に性能を発揮したいならこの製品は購入後にメモリ組み換え作業が発生します。

そんなに難しいことでもないですが、マジで何もわからない〜という人はG1 Proの方でもいいかもしれません。

あとサイズに関してですが…

  • 本製品は210mm x 203mm x 62.2mm=約2.7 リットル 。
  • G1 Proは 315 mm × 216 mm × 57.2 mm=約3.9リットル
  • (重要:寸法の記載はいずれも公式サイトよりそのまま参照)

となるので単純に見るとG1 Proの方が大きいですが、G1 Proは縦置きで、こちらは横置きです。接地面積だけで言えばG1 Proの方が小さいです。

まとめ

公式サイトの「同サイズのコンピューターを凌ぐ性能を実現」という文章は誇張抜きと言ってもいいかな〜と思えます。私の観測市場、ミニPCではもっとも強いGPUを搭載しています。

価格は13,999 元(約30万円)という報道があるので、性能はプレミアムですがお値段もプレミアムとなりそうです。