Amazonを眺めていると『ゲーミングPC』と銘打ってある製品がたくさんあります。
しかし実際のところ、ゲーミングPCと名乗っていいか微妙なものもそこには含まれています。
初心者でも間違えないスペック選び
実際のところ、最も注目するべきはGPU(グラフィック・プロセッサ・ユニット)です。ここを見ておけば初心者でも間違えません。
なぜかというと、GPUはグラフィックを処理するところで、3Dゲームのフレームレートに直結するからです。
GPUがよければゲームは滑らかに、綺麗に動きます。
それに、良いGPUを積んでいるものは基本的に他の部分の性能も良いです。GPUだけ良くて、他が悪いということはそうそうありません。
CPUやメモリも大事な要素ですが、まずは良いGPUを選べば間違いありません!
間違えないGPUの選び方
GPUにはCPUに付属しているGPU(iGPU)と、独立したGPU(dGPU)の2種類があります。ゲーミングPCにはdGPUを選ぶべきです。
iGPUはプロセッサ内蔵のもので、性能が低いぶん安価なのが特徴です。
一方、dGPUは独立している分、高性能です。高価ですが、高度な処理が可能です。
ぱっと見でGPUを判別する方法はあります。メーカーによって異なりますが、以下の表を確認してください。
| 統合GPU(iGPU) |
独立GPU(dGPU) (こっちを選べばいい) | |
|---|---|---|
| Intel | Intel HD (UHD / Iris / Xe) Graphics | Intel Arc |
| AMD | Radeon Vega | Radeon RX |
| NVIDIA | なし | RTX / GTX シリーズ |
NVIDIAはCPUを作っていませんので、iGPUはありません。NVIDIAを積んでいれば確実に独立GPUを積んでいると言えます。
AMDは結構紛らわしいですが、現在はVegaとついているもの、もしくは『RX』が付いていないものは大雑把にdGPUと考えて間違いありません。つまり、RXが付いていれば間違いなくdGPUです。
Intelはわかりやすく、ArcシリーズがdGPUです。それ以外はiGPUになります。ただし、Arcシリーズは比較的新しいモデルなのであまり搭載しているPCはありません。
つまり、以下のいずれかのものを選んでください。
- NVIDIAのGPUを搭載している
- AMDの場合、Radeon RXシリーズを搭載している
- Intelの場合、Arcシリーズを搭載している
CPUに付随しているGPUはどうしても性能が劣ってしまうので、独立GPUのものを購入してください!
独立しているGPUを積んでいれば良いというわけではない
独立したGPUは高性能です。これは間違いありません。
しかし、Amazonには古いGPUを搭載した『ゲーミングPC』も存在します。
つまり、NVIDIAを積んでいたら高性能、というわけでもありません。
ここではわかりやすさを目的に、大雑把に話します。

NVIDIAの場合、注目して欲しいのは世代です。現在、世代は10〜40までの10刻みであります。
例えば1050、2060、3060、4060、などのようにです。
このうち、せめて『10』世代は避けてください。『10』世代は古すぎます。
最低でも世代は『16』、できれば『30』『40』搭載のものを選ぶと良いでしょう。
『20』世代は極端に悪いわけではありませんが『30』世代で良いよね?という感じはします。20世代を積んでいる新品PCはあまり多くありません。
グレードに関しては『60』番を基準に考えてください。『60』版が標準と捉えるとわかりやすいと思います。
『50』は廉価版で、『70』は結構良い、『80』はかなり良い、という感じです。『90』はゲーム用途しては持て余すと思います。クリエイター向けです。
Tiなどの接尾辞がついてるとちょっと強い証です。3060Tiは3060より高性能です。
Ryzen RXシリーズはそもそもNVIDIAと比べると搭載PCが少ないですが、こちは簡単です。
RX 7800のように先頭の数字が世代を表しています。ここはRX 6000以降を目安にしておけば間違いないと思います。
Intel Arcシリーズはかなり新しいモデルなので、古いものを選ぶ心配はありません。
迷ったらNVIDIAの『16』『30』『40』で始まるものから選ぶと良いです!
他に見るべきポイントは?
ここまで軽視してきたCPUとメモリについて触れておきましょう。
メモリは最低でも16GBにしてください。ゲームをするなら、これは最低ラインです。8GBは少なすぎます。
CPUに関してですが、これも世代に注目してください。あなたがPC初心者なら、世代とシリーズ以外に注目するところはありません。

「Core i7 がなんとなく良い」という認識があるかもしれませんが、問題はCore i7でも世代です。安い「ゲーミングPC」と銘打ってる製品はこれが第8世代だったりします(例:Core i7-8750H)
ここは最低でも10世代以上にしてください。できれば11世代以上。
Ryzenは比較的最近でたCPUなので、あまり古いCPUが新品PCに搭載されていることはないかな、と思います。詐称ゲーミングPCでは見たことありません。目安としては4000番台以降にすればいいかなと思います。(正直、Ryzenの世代はカオスなのでかなり難しいです)
Core iシリーズにしろRyzenシリーズにしろ、その他の文字はあんまり気にしないでください。
というかここに書くには説明が大変なので省略します。とにかく世代だけ気にしておけば大きな間違いはないはずです。
ちなみにCore iシリーズはi3やi5などもあります。個人的には低価格帯ではi3でも選択肢だと思いますが、一般的にはi5以上を目安にするといいと言われています。
また、性能的には(世代にもよりますが)Core i3 = Ryzen 3 、 Core i5 = Ryzen 5、 Core i7 = Ryzen 7と考えても大きな間違いはありません。ここはわかりやすいですね。
Core i7 / i5 の11世代以降、もしくはRyzen 7 / 5 の4000番代以降を選ぶと間違い無いです!
おすすめのミニPC
このブログはミニPCをオススメしているブログなので、ミニなゲーミングPCを紹介します。
最初にオススメしたいのはMinisforumのHX99G。
Ryzen 9 6900HXを搭載し、GPUもRX 6600Mを搭載しています(Mはモバイルの意)。ラップトップ用GPUを積んでいるため、省スペースを実現しています。(ミニPCとしては大型ですが、ゲーミングPCとしてはかなり小型です)
Sky BariumのRTX 3060搭載機も良いでしょう。
こちらはCPUはモバイル用ですが、GPUはデスクトップ用のRTX 3060を搭載しています。CPUのスペースが小さいため、(ミニPCというカテゴリーから見ればかなり大きいですが)ゲーミングPCとしては十分小型です。
安いところを狙うなら、MInisforumのHN2673もオススメできます。これはCPUもGPUもIntel製とちょっと珍しい構成です(というかIntel Arc搭載機が珍しい)。こちらはクーポン込みで10万円台で購入できる破格のコスパです。
参考として貼っておきますが、「初心者向き、無難な構成、無難な価格、無難なメーカー」という条件なら以下のものがそれになるかなと思います(クーポン込み14万円台)。こちらはミニPCではない、普通のタワー型PCになります。




