N100ってもう古い?2025年のコスパCPUってなんだ?

N100はインテルから登場した省電力CPUで、2023年前後には「コスパPCといえばコレ」といった代名詞的な存在でした。

ただし2025年の今では、後継や競合と比べるとやや物足りなくなってきています。

N100のようなコスパCPUたち

N100と似た、ハイコスパなCPUには何が挙げられるでしょうか?だいたいの文脈でよく挙げられるものを抽出してみました。

  • Intel N97 … N100と同じ世代。N100が6Wで動作するのに対し、こっちは12Wと消費電力が2倍(と言っても割合の話で、12Wでもかなり省電力)N100よりちょっと性能が良くて、ちょっと価格が高かった。今は価格は同じくらい。
  • Intel N150 … N100の次世代で、2025年登場。価格はおおよそ据え置き。消費電力はN100と同じなので、実はN97の方がベンチマーク性能は高め。
  • Intel i3-N305 … N100と同じ世代。ただi3のブランド名がついてる以上性能は高い。というかコア数が単純にN100の2倍あるので「廉価帯の中では」ハイエンド。
  • AMD Ryzen 5 3500U … 2019年登場。元々安かったわけじゃないけど、古いので今となってはかなり安い。そしてN100より性能も高い(i3-N305よりもちょっと低いくらい)。内蔵GPUの性能はこっちの方が上。
  • AMD Ryzen 5 5560U … 2021年登場。大雑把に言えば上記のRyzen 5 3500Uの後継。
  • AMD Ryzen 7 5825U … 2022年登場。ものすご〜く大雑把に言えば上記のRyzen 5 5560U の後継の、上位モデル。

こんなところでしょうか。もともとAMDはコスパモデルというほどでもなかったのですが認識的には「型落ちモデル、安くね?」みたいな感じになってきました。

スペックの違いを見る

で、実際に性能はどの程度違うのでしょうか?ベンチマークサイトの3Dmarkから、それぞれ抜き出してみました。

CPU 統合スコア CPUスコア グラフィックスコア
N100 385(-) 2403(-) 336(-)
N97 568(1.48倍) 2381(0.99倍) 501(1.49倍)
N150 488(1.27倍) 2118(0.88倍) 430(1.28倍)
i3-N305 684(1.78倍) 3372(1.4倍) 600(1.79倍)
Ryzen 5 3500U 1004(2.61倍) 3068(1.28倍) 898(2.67倍)
Ryzen 5 5560U 1157(3.01倍) 5535(2.3倍) 1016(3.02倍)
Ryzen 7 5825U 1584(4.11倍) 5907(2.46倍) 1403(4.18倍)

※ 内蔵GPUかつRAM16GBの計測結果のうち、最高記録の物を記載。N100は計測数が多いのでスコアが高くなりがちなのは注意(マニアが多いので…)

CPUスコアやグラフィックスコアを記載していますが、実質的には統合スコアだけ見ていれば困らないかなと思います。PCの使用時って裏でどこかしらGPUが動いていて、その性能も快適さに現れるので。

AMD製は特にグラフィックスコアが高いので、統合スコアが高く出ますね。

i3-N305の方がRyzen 5 3500UよりもCPUスコアは高いですが、グラフィックスコアは劣るので統合スコアはRyzen 5 3500Uの方が高いです。

価格の違いを見る

で、スペックの比較は分かったとしてもじゃあ値段はどう?となったのでこちらも価格を調べてみました。

(価格に関しては時価もあるので、外観として捉えてください…)

CPU 参考価格(およそ) 統合スコア
N100 ¥ 28,102(-) 385(-)
N97 ¥ 26,999(0.96倍) 568(1.48倍)
N150 ¥ 29,900(1.06倍) 488(1.27倍)
i3-N305 ¥ 47,999(1.71倍) 684(1.78倍)
Ryzen 5 3500U ¥ 26,998(0.96倍) 1004(2.61倍)
Ryzen 5 5560U ¥ 38,800(1.38倍) 1157(3.01倍)
Ryzen 7 5825U ¥ 36,935(1.31倍) 1584(4.11倍)

※価格は2025/09/22調べ。16GB/512GBの組み合わせで、かつよく見かけるメーカーから選出。おおよそ最安を選びましたが、最安の保証はしません(あんまり見ないメーカーならもっと安いのはありますが…)。

注目すべきはRyzen 5 3500Uでしょうか。統合スコアが2倍以上なのに、価格は抑えられています。もはやN100よりこっちの方がいいでしょう。

海外ではよく聞く Ryzen 5 5560U よりも Ryzen 7 5825Uの方が安いのには驚きました。2022年登場のモデルなのに安い……。

ちなみにRyzen 7 5825U がどの程度かというと、おおよそ モバイル向けCore i5第11世代と同等です。CPU性能だけで言えば、Intel Core Ultra 5 第2世代(Coreシリーズ第16世代相当)よりもちょっと下、と言えば凄さが伝わるでしょうか(最近のCPUは結構頭打ちなので……)

内蔵グラフィックスはVega 8なのでまぁそんなに良くもないですが、ゲームしない、動画編集しないとかの日常仕様程度なら困ることもないでしょう。

N100 / N150はもう古いのか?

じゃあN100はもう選択肢に現れないのでしょうか?いいえ、そんなことはありません。まだいいところはあるんです。

それは消費電力。

CPU TDP
N100 6W
N97 12W
N150 6W
i3-N305 15W
Ryzen 5 3500U 15W(標準)
Ryzen 5 5560U 15W(標準)
Ryzen 7 5825U 15W(標準)

まぁとは言っても本当にこだわる人向けの話ですね。

6Wと15Wじゃ大きく違うように見えても、例えばハイエンドなゲーミングデスクトップでは400Wとか600Wとか文字通り桁が違う電力なので、いずれにしても省電力なのは変わりません。

常時つけっぱのサーバー的な運用をしたい、そのために消費電力をとことん抑えたい……という人にはまだまだN100 / N150は選択肢に入るでしょう。ただ、そうでない人にとっては気にするところではありません。

まとめると

可能な限り消費電力を抑えたい!という人はN100がコスパのよい選択肢になるでしょう。

同じTDP 6WのN150はグラフィックスコアが伸びてはいますが、CPUスコアは伸びていません。常時運用が目的ならグラフィックは重要ではないでしょうからN150よりもN100の方がいいかな〜とは思います。

ただし、消費電力にそこまで大きなこだわりがないならN100は選択肢から外してもいいでしょう。(そして大半の人は、数ワットの消費電力にこだわる必要もないはず……)

となると残る選択肢は「Ryzen 5 3500U」か「Ryzen 7 5825U」が挙げられます。

N100と同じ予算感ならRyzen 5 3500Uの方が圧倒的にコスパが良いですね。値段は変わりませんが、統合スコアは2.6倍です。

ただもうちょっと背伸びができるなら「Ryzen 7 5825U」を選ぶのも選択肢に入れて欲しい……!1万円ほどお高くはなりますが、統合スコアは驚異の4倍越え……!

単純な値段では負けますが、「コスパ」という点だけで言えば圧倒的にN100なんか目じゃないです。