Intel Core UltraのArcになった内蔵GPUはゲームにどれくらい強いのか?

2023年末にIntelが発表したCore Ultra は一部の内蔵GPUがArcグラフィックスの名を冠するようになりました(条件を満たす必要があるのでIntel Graphicsもまだ使われますが)

Arc Graphicsという、iGPUが非常に強くなったということですが、どれくらいゲームに使えるのでしょうか。

Core Ultra 5 125H

動画に使われたノートパソコンはACER Swift Go 14

CPUは『Core Ultra 5 125H』。iGPUがIntel Arcと名乗れる中では最下位のCPUになります(とは言っても、Core Ultraの段階でハイエンドですが……)

メモリは16GB DDR5 6400 Mhzと書かれていますが8GB×2のデュアルチャンネルのはずです(Intel Arcの名を冠するためにはデュアルチャンネル=メモリ2枚構成の必要があるからです)

Core Ultra 5 125H 平均FPS
BF 2042
(720p Low)
30-45
Cyberpunk 2077
(1080p Low)
33
エルデンリング
(1080p Low)
38
フォートナイト Direct X12
(1080P Low&描画距離:高)
71
フォートナイト Performance
(1080P Low&描画距離:高)
84
Valorant
(1080p Low)
199
Apex Legends
(1080p Low)
64
PUBG
(1080p VeryLow)
63
R6S 起動せず

AAAゲームは厳しそうですが、軽めのゲームは十分に動きそうです。

Core Ultra 7 155H

使用したノートパソコンはACER Swift Go 14

上記のPCと同じブランドですが、構成は異なります。CPUは『Core Ultra 7 155H』、メモリは32GBです。

動画中では『モンスターハンター ワールド:アイスボーン』がプレイされています。1080P/Low設定で、平均60FPSで安定しているので、問題なくプレイできそうです。

ただし、Fortniteでは平均FPSが80出ているが、瞬間的に30FPSに落ちてプレイしづらいとのことでした。

詳細は以下の記事で紹介されています。

Core Ultra内での差は?

ちょうど上記2機種での比較動画もありました。

動画内では基本的にはどのゲームでも155Hでの方が数FPS程度高いです(Cyberpunk2077では逆転現象が起きていますが……)

ただ、メモリ構成も異なる上での比較と考えると、ゲーミングにおいては実はあまり差がないような感じはします。

RyzenのiGPU、780Mとの比較は?

Ryzen 9 7940HとCore Ultra 7 155H の比較がありました。

Ryzen 9搭載の780Mの方がどのゲームにおいても平均FPSが高い結果となっています。

ただ、RyzenシリーズのハイエンドとCore Ultraの中堅を比較しているのでフェアではない比較です(これに関しては現在、試用できるCPUの中でCore Ultra 7 155Hが最上位というのがありそうです)

使用しているPCはRyzen側がLenovo Legion Go 、Core Ultra側がMSI Claw M1Aです。

実際、ゲーム用としてはどうなのか

Core Ultraに限らず、そもそものdGPUであるArcも含めて、IntelのGPUはゲーム用に最適化できていません。

ドライバのアップデートを重ねてゲームでもある程度のFPSが出せるようになっていますが、ベンチマーク結果だけをみてももう少しFPSが出せてもいい感じはします。

ハードは追いついていてもソフトが追いついていないという印象が強いです。

将来的に改善されるだろう、で今購入するのも選択肢としてはアリでしょうが、今すぐゲームもできる安めのPCが欲しい!となると現状ではRyzenが有力な選択肢なのかなーと思います。


ゲーミングミニPCとして評価の高いHX99G