USB4とThunderbolt 4 /5 は何が違うのか

USB4とThunderbolt 4 / 5は何が違うのか、自分でもこういうブログを書いててわからなくなるので調べてまとめました。

前提:それぞれの規格の概観

Thunderbolt 3 / 4 / 5 はType-Cを利用した、USB互換のある規格です。

USB4はUSBの規格です。USB4はType-Cであることが義務付けられています。また、Thunderboltの仕様がベースになっています。

「な、何が違うんだ……?」となる人も多いでしょう。

USB4は「みんなが簡単に使えるオープンな規格を作ろうよ(USB初期)」→「Type-Aは便利だけどType-Cという改良規格を作ったぞ!(USB 3.0)」→「Thunderboltくらいなんでもできるようになるぞ!(USB4)」という流れのものです。

Thunderboltは「早くて強い規格を作ろう(Thunderbolt 初代 / 2)」→「Type-Cを使えばもっと便利!(Thunderbolt 3)」という流れです。

雰囲気的には「Thunderbolt 5ってすごそう……でも、USB4でも良いんじゃない?」「っていうかUSB4とThunderboltって何が違うの?」と言う感じの人が多いでしょう。

結論から言うとThunderbolt 5 > USB4 version2(フルサポート) ≧ Thunderbolt 4 > その他のUSB4 です。よくわからないならThunderbolt4対応のものを買っておくのがバランスがいい!

ThunderboltとUSB4の規格を見るときはここに注意する

ThunderboltとUSB4を見るときに注意すべきは一つ。

Thunderboltを名乗れる製品は性能のブレは少ないですが、USB4は最低要件を満たしていればUSB4を名乗れるので、同じUSB4を名乗る製品間でもブレ幅が大きいです。

例を挙げるとThunderbolt 4は40Gbpsの転送速度が求められますが、USB4は20〜80Gbpsの中で可変です(20 / 40 / 80 Gbpsのうちいずれか)

ThunderboltはIntelによる認証が必須で性能が固定ですが、USB4はオープン規格で認証が必要なく性能がメーカーに委ねられているのも一つの特徴です。

少なくとも、みんなできること

どの規格でも共通してできることをリストアップしていきます。

  1. Type-C接続:全員が共通してType-Cであることが前提。ついでにUSB規格としての下位互換性(前のUSB 2.0とか3.0とか)も担保。(USB4 / ThunderboltにType-Aはない!)
  2. 高速なデータ通信:最低でも20Gbps(前述)
  3. 映像出力:どの規格でもできる(ただし、どれくらいできるかは規格によって違う)
  4. USB-PD:どんなに弱くてもスマホの充電くらいはできる

Thunderboltでしかできないこと

Thunderboltでしかできないことで、一般的なユーザーが使う範囲で気にする点は主に2点。

デイジーチェーン:いわゆる数珠繋ぎ接続。代表的なところで言うなら[PC]→[モニターA]→[モニターB]のように、複数のモニターを数珠繋ぎにできる接続方式。PCからモニターA、モニターAからモニターBに接続する感じでディスプレイを表示できる。

Thunderbolt Share:2台のPC間でモニター・マウス・映像・ファイルなどを共有できる、比較的新しい機能。Thunderbolt 4以降で対応。

あとは一応、Thunderbolt Networkingと言うThunderbolt Shareの前身のような機能があります(Thunderbolt接続でPC間のネットワークを構築できる)

USB4でも使えたり使えなかったりする機能

前述の通り、USB4は最低要件を満たしていればUSB4と名乗れます。逆に言えば最低要件以上の性能もあるわけで、これは端末ごとに異なります。

Thunderboltは「Thunderboltであれば、これができる」と明確に言えるのですが、USB4は「USB4と書いてあるけど、これができるかどうかはわからない」と言う感じの仕様がいくつかあります。

映像出力は、少なくとも1台への出力はできますが、具体的な要件はありません。実装次第では最大8kが2台まで可能です。参考として、Thunderbolt 5 は 3台の4k@144Hz / 2台の8k@60Hzに対応しています。

また、前述の通りデータ通信速度もまちまちです。

Thunderbolt 4は40Gbps、Thunderbolt 5は80Gbpsが保証されていますが、USB4は20 / 40 / 80 Gbpsでブレ幅があります。

(さらにややこしいのですが)USB4はversion1.0とversion2.0が混在しているのが現状です。

幸いなことにUSB4 version2.0は「売る時の名前は分かりやすくしようぜ!」と言う声により、転送速度そのものは商品名に記載されるようになりました(USB4 20Gbps / USB4 40Gbps / USB4 80Gbpsのような表記)

データ転送速度からどのくらいのディスプレイ出力が可能か類推することはできますが、実際の映像出力に対する実装はメーカー次第なので、類推してもそれが正しいかどうかは微妙なところです。

また、人によって重要になるのがPCIeトンネリングです。

最近ではeGPU(外付けGPU)が少しずつ陽の光を浴びてきていますが、PCIeトンネリングに対応しているかでType-C接続が可能か決まってきます。

これはやはりThunderboltでは必須要件ですが、USB4ではオプションです。

まとめ1

  1. デイジーチェーンはThunderboltにしかできない
  2. デバイス間の共有技術(Thunderbolt Share)は Thunderboltにしかない
  3. 映像出力はみんなできる。Thunderboltはどれくらいできるかちゃんと決まっているが、USB4はまちまち
  4. データ通信速度もUSB4はまちまち。ただUSB4でもわかりやすく表記されている
  5. USB PD はThunderbolt 5のみ大容量が保証。他はまちまち
  6. PCIeトンネリングはThunderboltは保証している。USB4は実装できるがメーカー次第(PCIeトンネリングは、具体的には外付けGPUなどに使われる)

まとめの表

規格 データ転送速度 映像出力
(最大対応)
USB PD
(送電)
Thunderbolt 4 最大40Gbps(双方向) 2台の4K@60Hzまたは1台の8K@60Hz【DP1.4a】 15~100W
Thunderbolt 5 最大80Gbps(双方向)
片方向120Gbpsブーストあり
3台の4K@144Hz
あるいは2台の8K@60Hz【DP2.1】
140~240W
USB4 (v1) 20 / 40Gbps 転送速度に依存
【DP1.4a】
7.5~100W
USB4 Version 2.0 20 / 40 / 80Gbps(双方向) 転送速度に依存
【DP2.1】
7.5 ~240W

まとめ2

  • Thunderbolt 5はそれ以外のThunderbolt 4 / USB4 を全て内包した性能
  • Thunderbolt 4は単純なデータ転送速度、USB PD給電能力だけならUSB4 80Gbpsに劣る
  • USB4は実装がまちまちなので注意

ちなみになんですが、USB 3.x および USB4の要件に全て適用したケーブルは Full Fearturedと名乗ります。

USB4のホスト側で全ての要件を満たしたものは Full Functionと名乗るのが通例のようです。

Thunderboltも同様にThunderbolt x を名乗りますね。

困った時は最強が欲しいならThunderbolt 5対応、バランスの良さならThunderbolt 4対応を買っておけば大体間違いはないでしょう。